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約5000年前のアルプス山脈のミステリー!
アルプス山脈では様々なミステリーがある。
今回はその中の一つのミステリーをご紹介したい。
アルプス山脈はご存知の通り、スイスをはじめオーストリア、イタリア、ドイツ、フランスなど各国をまたがる山脈である。
三大名峰と呼ばれる「モンブラン」「マッターホルン」「ユングフラウ」はアルプス山脈にある。
山に詳しくない人でも知っている名前ではないだろうか。(ちなみにアルプス山脈の最高峰はモンブラン<標高4810.9m>である)
そんなアルプス山脈からある男の遺体が約5000年という時を経て発見された。
アイスマンという名前はご存知だろうか?
1991年に約5300年前の男性のミイラがアルプス山脈で発見された。
そのミイラ(遺体)に付けられあ愛称が「アイスマン」である。
(エッツィとも呼ばれている)
ことの発端は1991年にアルプス山脈を登山中のドイツ人観光客が登山ルートとは離れた場所で彼の遺体を発見した。
発見当初は登山遭難者の遺体だと考えられていたが、遺留品を見る限り現代のものと言えるようなものではなかったこともあり、考古学者にその真相を委ねた。
考古学者によるとその遺留品が約5300年前のものであることがわかったのだ。
そう、約5000年も前に生きていた男の遺体がミイラになった状態で見つかったという訳だ。
アルプス山脈という雪と氷で覆われた環境により冷凍保存されミイラという状態で見つかったのだ。
専門家からは非常に保存状態がよい状態で見つかったと言われている。
当時は世界的な発見として注目され、彼はアイスマンと名づけられた。
(アイスマンという愛称の他にも呼ばれ方はいくつかある)
彼は何故その地でミイラとなっていたのか?
死因は何か?
彼の遺体から現代の科学でどれだけのことがわかるのか?
そのミステリーについてこの記事でご紹介したい!
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約5000年前にアルプス山脈で見つかった彼の人物像とは?
約5000年前にアルプス山脈で見つかったアイスマンはいったいどんな人物だったのだろうか?
ミイラの状態からどれくらいのことがわかるのだろうか?
驚くことに、実はかなり詳細なことがわかっている。
【アイスマンの人物像】
身長:160センチ
体重:50キロ
年齢:47歳前後
血液型:O型
他にも牛乳アレルギーだった疑い、虫歯があった、胆石があった、タトゥーがあるなど、かなり詳細な彼の人物像が調べられているのだ。
ミイラからここまでのことが調べられる現代の科学に驚きである。
また、彼の胃の残留物から多くの情報を我々に教えてくれた。
彼が最後に食べたものがアイベックス(アルプス山脈に生息するヤギの一種)の肉と植物であったこと。
最後に食事をしてから1時間後に死亡したこと。
彼の体内から検出された花粉が標高の低い場所と高い場所で生息する植物の花粉だったこともあり、彼が死亡する数日間は高低差のある山の中を移動していた可能性があることがわかった。
さらに、彼の遺体から生きていた当時の顔・身体を復元しレプリカも作っているから驚きだ。
約5000年も前の当時の人間がどんな姿だったかを知ることができるという訳だ。
(イタリアのボルツァーノ県立考古学博物館に展示されている。)
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アイスマンは何故アルプス山脈にいたのか?
次に疑問になるのがアイスマンは何故アルプス山脈にいたのだろうか?
どうして亡くなったのだろうか?
これについても遺体を調べて細かく研究されており、いくつかの説がわかってきた。
まず、亡くなった時期は春から初夏の間にかけてといわれている。
死因については遺体の状態から、
弓矢で射られて死亡した。
頭部への打撃により死亡した。
弓矢で射ったあとに、頭部への打撃を加えた。
様々な説が浮上している。
ではアイスマンは何故アルプス山脈にいたのだろうか?
これも様々な説があると言われている。
部族間の争いを避けるために、山に逃亡しそこで息絶えた。
放牧で訪れた際に何らかの災害にあった。
埋葬のためにその地に運ばれた。
他にも、当時アイスマンは右手を負傷していたのではないか。胃痛や関節痛に悩まされていたのではないか。と言ったこともわかっている。
彼の死因やその経緯、彼が何故その地で息絶えたのか?
これらについては現在もミステリーである。
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まとめ
一つの発見でここまでのことがわかることに現代の科学。・文明に驚きである。
今回のことで約5000年前の人間の生活・文化・食事・体型がどのようなものであったかを知ることができた。どの時代においても文化は存在しており、約5000年も前に生きたアイスマンもまた虫歯がある等、人間らしい一面が垣間見えたことで身近な存在に感じる事さへできた。
研究の中でかなりの詳細はわかっても、全てを知ることができないミステリーがまた面白い。そういった余白があることでいろんな想像を膨らませることもできる。
約5000年前にアルプス山脈にて息絶えたアイスマン。彼が5000年後の人間に貴重なメッセージを残すなど知る由もなかっただろう。しかし彼は歴史に名が刻まれた。
アイスマンはイタリアの博物館に今も眠っているようだ。
そして今も考古学研究が続けられている。
実はアルプス山脈には他にも様々な古代の遺物が発見されている。ミステリーは尽きない。
そんなアルプス山脈の頂(いただき)は5000年前からも同じ表情で、私たち人間を眺めているのだろう。
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